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kuro score >>> cross core !!!

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昨年に引き続き、今年もダマー映画祭に行ってきた。
昨年と大きく異なるのは、「福屋」八丁堀本店に完成した
ばかりの『八丁座』がメイン会場になっていること。
もともと「広島名画座」と「松竹東洋座」があったスペースに
「サロンシネマ」と「シネツイン」を運営する会社が新しく
映画館を再生したので、とにかく設備・仕様にこだわっている。
江戸の芝居小屋をテーマに作られた館内は、木の香り漂う
ラグジュアリー空間。座席も全国屈指のゆったりサイズで
昨年の会場が、会議室にパイプ椅子でかなり見にくかったのに
比べて雲泥の差(笑)。ものすごく居心地のいい映画館です。
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さらに、会場は広島市内だけではなく、福山&岩国まで
広がり、それぞれの土地に関連した特別作品も上映。
初日の金曜にはレッドカーペットまで登場したようですが
さすがに平日からは参加できず、今回も二日目に
日本コンペティション作品だけ見てきました。感想は↓

【コンペA】
■『In Case』(香港)
年々視力が衰える青年とその祖母の話。内容は素朴ですが
画面の色合いが独特で鮮やか。香港といえばウォン・カーウァイ
を思い出すが、色味にこだわるのはお国柄なんだろうか。
■『空のとびかた』(日本)
『ウォレスとグルミット』を髣髴させるクレイ・アニメ。
登場する人間はあまりかわいくないんだけど(笑)動物は
チャーミング。ただ、声優さんの甲高い声がちょっと残念。
■『Usage of Sickle』(韓国)
関係性がよく分からない男と少年の話。男は草刈りで使う
鎌の扱い方を少年に教えようとするが…。なんというか、
かなりシニカル。ちょっと痛いシーンも含みます。展開は
ポンポン進むし、音楽の使い方も好みだし、結構好き。
■『時代照相館』(台湾)
写真館に盗みに入った少年が、その店主のもとで更生をはかる。
ドラマ性、自然で愛おしい演技、演出の安定感とすべてにおいて
今回のコンペ作品の白眉。見てる最中、巧いなあって普通に
溜息出たもん。少年たちの抱える不安と焦燥感は、どんな国の
人でも共感できるし、店主の控えめかつ滋味深い人生は誰の
心にも切ない波紋を広げる。エンドロールまで隙なしです。
■『Unknown』(日本)
BARで偶然出会った男と、若い女性をめぐるコメディ。
ざらつきのある凝った映像で始まるから、一瞬ホラーかと
思いきや、まさかの一発ネタ。最後にこれ持ってくるとかずるい。

【コンペB】
■『ひと・となり』(日本)
就職活動に苦戦する女子が、実家の銭湯の魅力を再発見する。
とてもオーソドックスというか、教科書的な作り。若いうちは
綺麗にまとめるより、好き放題やった方がいい気がするなあ。
■『Linger』(シンガポール)
ある日突然、母をなくした娘と父親の緩やかな再生の話。
内容も演出も一見地味に見えるが、鑑賞後はしみじみする。
母親がなくなるシーンは一切描かない一方、何気ない新聞の
カットが後で効いてくるなど、後から巧さに気づく。
全体的にほの明るい、光の使い方も良かったな。
■『When The Rain Is Over』(台湾)
台湾で起きた921大地震で両親を失った少女と新しい家族の
物語。これまた、丁寧に作られている反面、おとなしめの印象。
個人的には、少女が成長して以降のシーンはあまりなくても
いいから、前半をもう少し膨らませて欲しかった。映像は美麗。
■『井の中の蛙』(日本)
母を失ったばかりの青年が、遺言に従い日本全国を旅する。
今回の問題作。全編ほぼコマ撮りで作られており、内容は
普通でも、できあがった代物はなんかシュールなことに。
「末吉でした」って知らねーよ(笑)。バカバカしくも
見終わった後、ふっと楽になれるという意味で良作。

昨年も懸念した通り、まだまだ宣伝が十分ではなくて
開催してることを知らない人が多い気がするが、それでも
レッドカーペット用意したり、会場が良くなったり
何より、作品の質も上がってると思うので、来年以降も
着実にグレードアップさせながら続いてくれたらと願う。

■八丁座/広島市中区胡町6-26-8F

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