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五十嵐大介の最新長編。
五十嵐氏については以前、『ぼくのキャノン』の文庫化の時に
少し触れたが、基本的に寡作な人だと思ってたので
長編、しかも1・2巻が同時に刊行されるのは予想外。
掲載誌の『IKKI』は、まったくノーチェックだった。
しかし鬼頭莫宏にしろ、篠房六郎にしろ、アフタヌーンから
流れてく人多いな。誰か口利きでもいるんだろうか。
ジュゴンに育てられたふたりの少年。
次々と世界から姿を消してゆく魚たち。
海辺の町を舞台に、様々な人の思惑と世界の流れが
交差・衝突・分流してゆく。
一見、突拍子もないストーリーも、圧倒的な画の巧さの
おかげで説得力を持って眼前に迫ってくる。
見たものをそのまま上手に描ける人は、他にいくらでも
いるかもしれない。だが、頭の中のぐにゃぐにゃした妄想を
ここまで正確に表に描き起こせるのは、きわめて稀少。
独特の浮遊感ある絵柄は、現実と妄想の世界が違和感なく同居し
地に足が着かないような、昔の記憶が立ちのぼってくるような
不思議な感覚にとらわれる。
物語は、まだまだ序盤なのか、既にクライマックスに
向かっているのか見当もつかないが、しばらくはこの世界を
見続けていたいと思う。

ちなみに、同時刊行された『カボチャの冒険』は、
『リトル・フォレスト』風味のスローライフ系+猫漫画でした。

■五十嵐大介『海獣の子供』小学館
■五十嵐大介『カボチャの冒険』竹書房












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