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ガリーボーイ

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インドのストリートラッパーNaezyとDivineの半生を
基に描いた、インド発のヒップホップ映画。日本語版の
字幕監修は、いとうせいこう氏が直々に手掛けている。

ムンバイに広がるスラム街・ダラヴィ。
狭い家に家族とともに暮らすムラドは、両親から
なんとか学費を工面してもらい大学に通っていた。
しかしイスラム教徒である父が第二夫人を迎え入れた
ことから家族の仲は悪化し始め、さらに社会格差に
直面することで鬱屈した思いを抱えていくことになる。
そんなある日、大学祭でラッパーのMCシェールと運命の
出会いを果たし、彼の人生は思わぬ方向に転がっていく―。

歌い、踊り、惹きつける典型的なインド映画とは異なり
きわめて今風で、センス良く、等身大な一本。何より
主人公が、顔立ちは良くても格好いい人物としては
描かれておらず、地味で内気で表情も暗くて、どこか
後ろ向きなのが特徴的。かといって、滅茶苦茶
不遇なわけでもなく、貧乏ではあってもスマホは
持ってるし、大学にも通わせてもらってて、悲劇の
主人公にもなれない、なんとも中途半端な立ち位置。

でも、そんな半端者だからこそ、ラップで、自分だけの
言葉で、自分の居場所を、存在意義を生み出そうと
もがく様が感動的に映る。その一方、流されやすい
性格で、うっかり浮気したり、生活費のために車泥棒に
手を出すなど、ぶっちゃけ共感しづらいとこもいっぱい
あるんだけど(笑)、駄目駄目な部分も、美点も全部
ひっくるめて一気に駆け抜けてしまうパワーがあった。
あと個人的には、愛らしくてイカレてる主人公の彼女が
大変良かったです。ユーモアのある彼女のおかげで
重くなりすぎず、軽やかな気持ちで見られたと思う。

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