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今月は珍しくアフタヌーン作品がなかったので
少なめの3冊。アフタ本誌で読んでる中だと、今月
5巻が出た『青野くんに触りたいから死にたい』が
面白くておすすめですが、手元に置いておくのを
ためらうほど怖い作風なので、買ってません。

■田島列島『水は海に向かって流れる』1巻 講談社
子供はわかってあげない』以来、約5年ぶりとなる
田島先生最新作。実家から少し離れた高校に進学するため
叔父さんの家に住むことになった主人公・熊沢直達。
でも、その家は叔父だけではなく、他に三人の人物が
暮らす共同住宅だった。そのルームメイトの一人である
OLの榊さんとの出会いから、話は少しずつ動き出す。
30歳過ぎて今なお反抗期で、親に黙って会社員を辞め
漫画家になった茂道おじさん(=ニゲミチ先生)、
直達の同級生・楓の兄であり、普段は女装姿で占い師を
やってる泉谷、出張が多く不在がちな成瀬教授、そして
淡々としててマイペースで無表情なようでいて根は親切な
榊さん。彼らとの共同生活は問題なく進むように思えたのだが…。

実は、直達の父と榊さんの母はかつてW不倫した挙句
駆け落ちした過去があり、榊さんの母はそれ以来行方知れず
一方、直達の父は元の家庭に戻って何事もないように過ごし
直達は親の不倫、駆け落ちなど知らぬまま育ってきたという。
普通なら重くどろどろした展開になりそうな状況だけど
ゆるく明るく柔らかい画風と、大人で自然体でそのくせ
隙を見ればすぐ笑いに走ってしまう(主にニゲミチ先生)
キャラクターたちのおかげで軽やかな読み心地となっている。

何より印象的なのは、作者が言葉に対して、人間に対して、
とことん丁寧で誠実だということ。さりげない台詞や表情、
人の行動、心の揺れ、その一つひとつを細やかに、優しく
描いているため、ただ面白いだけじゃなく、心地よくも
いろんな感情が混じり合った不思議な余韻を残す。久々に
何度も繰り返し読んで、ずっとこの世界に浸っていたいと
思わされた作品です。次巻も今から楽しみ。

■芥見下々『呪術廻戦』5巻 集英社
今回は、表紙も飾った東堂葵無双巻。
…と思わせておいて実際は、東堂以外の京都校メンバーの
顔見せというか、人物像を戦闘とともに描いていく。
この巻ではあっさり触れられた程度の三輪、西宮、加茂に対し、
究極メカ丸と禪院真依(妹)は、その過去を含めがっつり描写。
都立高専のパンダ同様、一見色物っぽかったメカ丸の
何気ないけど愛おしい日常と、ささやかな夢をさらっと
見せるのはいろいろずるいよね。禪院姉妹のねじれた愛情は
ありがちではあるけど、妹の天然煽り力には今後も期待大。
そしてジャンプではお馴染み、身内との対決中に敵役乱入
という展開へ。王道の流れを本作らしさ全開で描いてほしい。

■藤本タツキ『チェンソーマン』2巻 集英社
傍から見れば下世話な欲望だけで動く男・デンジ。
本人からすると結構切実な願いを、今回ようやく叶えた
はずなんだけど、達成してみると、そこには予想外の
徒労感が横たわっていたという。そんな乾いた絶望から
再び彼を救ってくれたのが、まさしくファム・ファタールな
マキマさん。彼女の“調教”っぷりは、少年誌にあるまじき
官能感で、デンジとの一連のシーンはいろいろヤバかった。
そして、悪魔との契約制度や、最終目標「銃の悪魔」など
重要な要素とともに、新しいキャラクターも一気に登場し
物語の全容も見えてきた今巻。あとは突き進むだけだ。












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