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kuro score >>> cross core !!!

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今月は待望の新作をはじめ、終盤へ向かっている作品、
完結を迎えた作品まで含めた5冊。別れの季節、そして
はじまりの季節にふさわしいラインナップとなってます。

■久野田ショウ『一日三食絶対食べたい』1巻 講談社
突如発生した洪水によりあらゆる地域は水没し、その後
氷河期が訪れた世界。生き残ったわずかな人類は
高層建築物を居住空間(ビオトープ)とし、集団で
自給自足の生活を送っていた。そんなビオトープの一室で
まだ幼くもしっかり者の少女リッカと暮らす、青年ユキは
ようやく仕事を見つけ、ニートを脱するのだった。
設定だけ見たらハードSFかと一瞬勘違いしてしまうけど
その実、打たれ弱く、常に及び腰なユキが少しずつ、本当に
一歩ずつ前に進んで行く、近未来ゆるゆるホームドラマ。
第1話にあたる読み切り作が『アフタヌーン』誌に掲載された時
評判が良かったため、そのままWebで連載がスタート。

まず氷河期が訪れた世界が舞台のため、ビオトープの外は
一面雪景色なのが個人的琴線に触れた。全体的に寒々しく
透き通った空気感も心地よい。出てくる人物も、一見
クールな人が多いんだけど、その中で本音だだ漏れ、かつ
弱音吐きまくりながら、正直すぎて憎めない主人公ユキが
すごくいい味出してる。何より、唯一の家族リッカさんのことを
心底大事に思っているのが伝わってくるから、二人に対する
愛着も自然と湧き上がってしまう。マイペース&毒舌だけど
何気に情に厚いスギタとか、押しに弱い適当理系スズシロとか
脇を固めるキャラクターも地味に好感高くていい。叶うなら
彼らのゆるいやりとりを、ずっと長く見続けられたらいいな。

■漆原友紀『猫が西向きゃ』1巻 講談社
蟲師』、『水域』の漆原友紀先生新連載作品。
「フロー」と呼ばれる空間の浮動化現象に対応する
フロー業者ヒロタと、そのバイト面接に来たところを
なし崩し的に採用され働くことになった智万(ちま)の
二人によるファンタジーお仕事漫画。まあ、ぶっちゃけ
蟲師の現代版というか(笑)、街で起きる不可思議な事件・
事象を、ゆるく解決したり、しなかったりする連作短編集。
作者自身、カーブミラーやガードレールの錆とか
細い路地のような現代の萌え風景を描きたいがために
始めた作品とあって、ストーリー以上に、何気なくも
どこか懐かしい街の景色こそが主役となっている。
その分、ストーリーは蟲師などと比べてもかなりゆるく
ラフに仕上げてあるけど、こののんびりした世界を
ぼんやり眺めてるだけでも楽しめる出来になっています。

■三宅乱丈『イムリ』24巻 エンターブレイン
賢者に尽くし、賢者に文字通り“すべて”を捧げてきた
デュガロ。彼は自らの命と引き換えに見事、忌々しい
イムリたちを滅亡へとあと一歩まで追い込んでいた。
だが、その戦況をひっくり返したのは、誰あろう賢者
その人であった―。デュガロの昏い回想から始まった
本巻は、彼の薫陶を受けた賢者の語りでクライマックスを
迎える。「賢者はイムリの血を継いでいる」という事実を
知ってなお、カーマの代表として和平を、対話の道を
模索する賢者=タムニャド。カーマの心を嘘や服従から
解き放とうと語る彼の姿も、その瞳も、ひたすらまっすぐで、
迷いがなく、そこにはただ、強い覚悟と想いがあった。
何よりこの、嘘偽りにまみれたデュガロが、“本当の心”を持つ
賢者を生み出したという皮肉よ…。終局を目前にめっちゃ
熱くなってきた本作。この勢いのまま駆け抜けろ!

■新久千映『ワカコ酒』12巻 徳間書店
TVドラマもシーズン4を迎え、地道に人気も巻数も
伸びている本作。最初の頃はワカコに彼氏がいる
設定だったはずだけど、もはやそんなことは
なかったかのように、一人飲み歩き倒す女子の生き様が
ここに!(笑)。日本酒といえば冷酒一辺倒だった彼女が
気づけば燗酒贔屓になってるのも、酒飲みあるあるですね。
相変わらず、広島の飲食店をモデルにしたお店が次々
出てくるのも密かに嬉しい。今回はエキニシのお店が
結構出てきた気がする。あとはお茶漬けのあそことか
沖縄料理のあそことか。内容はいつも通りですが
こんな感じでゆるゆる続くといいですね。

■遠藤浩輝『ソフトメタルヴァンパイア』6巻 講談社
この巻で意外にあっさりと決着をつけた、ヴァンパイア
SFアクション最終巻。父の仇、世界の敵となったマーリンを追い
復讐の鬼と化した美井香。闇の世界で暗殺を繰り返していた
彼女は、アランたちとの再会後、最終決戦の場となる
マーリンの隠れ家へ向かうのだった―。個人的には初期の
ゆるいノリと激しめのアクションがいい感じで混ざり合う
雰囲気が好きだったので、後半はちょっとシリアスに
寄せすぎちゃったかなあという気がした。あと元素バトルも
それぞれの特性がもう少し絵面で分かりやすく表現されてたら
良かったかもと思ってみたり。次回作にも期待してますが
久しぶりに遠藤先生の短編読みたいなあと思っている俺がいる。












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