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kuro score >>> cross core !!!

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1983年の夏、北イタリアのどこかの街で。
両親とともに別荘を訪れた17歳のエリオは、アメリカから
やって来た24歳の青年オリヴァーと出会う。大学院で論文を
執筆中の彼は、ギリシア・ローマ時代を扱う古典考古学の
大学教授であるエリオの父親に招かれていたのだった。
いかにもアメリカ人らしい堂々とした自信溢れる
オリヴァーに対し反発を覚えていたエリオが、いつの間にか
少しずつ気になり始め、相手を常に視線に捉えているうちに
惹かれている自分に気づくという心の動きを丁寧に繊細に
描き出す。ふたりはたまたま男性同士ではあったけど
共に惹かれ合う過程には必然があった、と思わされる
さりげない台詞、小物、メタファーが満載の一作。

庭に生えるアプリコット、ギリシア・ローマ時代の彫刻、
繰り返しエリオの傍にまとわりつくハエといったモチーフから
いろいろ読み解くこともできそうだけど、個人的には
それ以上に、イタリアの鈍く眩い陽射し、瑞々しい緑、ふたりが
何度も身体を浸す川や泉の煌めき―が深く印象に残っている。
まわりの自然が美しければ美しいほど、そして互いに惹かれ合う
ふたりが美しいほど、終わらざるをえなかったひと夏の恋は
痛く、切なく、尊い記憶として刻まれる。空青く、流れる風が
心地いい今のような季節にこそ、見るべき作品のような気がした。












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