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kuro score >>> cross core !!!

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綿矢りさ原作小説の映画化。
東京の会社で経理として勤めるヨシカは、20代半ばにして
恋愛経験がなかったが、中学の時から想いを寄せている
同級生・イチ(一宮)との脳内恋愛で十分事足りていた…
はずだった。でも、同じ会社の営業・ニ(霧島)から
告白されたことで、彼女の想いに変化が起き始める。
冒頭から、主人公の途切れることがないオフビートな
語りで世界観に引き摺り込んでしまう作品。彼女が
通勤する間、バス内で、ハンバーガーショップで、
川べりで、駅の構内で、街の人々にまるで歌うように
ラップするように話しかける様に一瞬圧倒されるが
終盤、それは所詮彼女の妄想にすぎないことがわかると
突然切ない景色に様変わりする。本作は基本的に
現実をうまく御し切れない孤独な女性の魂、叫びを
そうした笑いと、皮肉と、隠し切れない切なさで
包み込んだ構成になっている。そして、一見過剰で
非現実的な展開に圧倒的な共感と、異様なまでの説得力を
与えるのが、主演を務めた松岡茉優その人であった。

彼女の視線、くるくると移り変わる表情、毒を孕みつつも
憎み切れない語り、感情とともに跳ねまわる一挙手一投足
すべてに、作り物とは思えないリアリティ、生々しさがあり
今朝乗った通勤電車に、夜食を買ったコンビニに、彼女は
いたんじゃないかと思わず振り返ってしまうほどだった。
そんな彼女に対峙するのが、ニを演じたミュージシャンでもある
渡辺大知。こっちも現実にいそうな絶妙なウザさ(笑)を
初っ端から発散してて、正直最初はさっさと振られて
消えてくれないかなーと思ってたんだけど、その空気の
読めなさ、まっすぐすぎる暑苦しさがいつの間にか実直さに
変わり、少しだけチャーミングに見えてくるという流れに
思わずぐっときてしまった。ふたりの関係は始まったばかりで
作品冒頭の語りから考えても、これがハッピーエンドかどうかは
わからないけれど、それでも明日は来るし、前に進むしかねえ。
そんな主人公の心意気を感じ取れた作品だった。












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