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kuro score >>> cross core !!!

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邦画大豊作だった昨年から一転、今年見た日本映画は
結局一本だけだった。自分でもちょっと極端すぎると
思うので、来年はほどよいバランスで見に行きたいなー。

1位:雨の日は会えない、晴れた日は君を想う
今年見た映画の中で一番心に残っているシーンって
なんだろうと考えてたら、この作品が浮かび上がってきた。
妻を失って以降、身の回りのものを手当たり次第分解し始める
というストーリー自体、あまり一般受けしにくいというか
わからないものをわからないまま描き出している感じで
人を選ぶ作品ではあるんだけど、なぜだか妙に印象に残って
忘れることができない。なかでも終盤、セピアがかった海沿いで
少年たちと駆け出すシーンは、懐かしさと切なさと解放感が
混ざり合って、自分でも不思議なくらいぐっときてしまった。
そこにあったのは、たぶん感動でも共感でもなく。映画という
表現そのものが持つ美しさであり、儚さであったのだと思う。

2位:ギフテッド
数学に関して天才的な才能を持つ少女をめぐって家族間で
対立してしまうストーリーは、1位にした作品よりはるかに
わかりやすく、入り込みやすい。でも、この作品でも一番
心に沁みたのは、何気ない海辺のワンシーン。そんなに優れた
才能があるとは思えないくらい無邪気に波打ち際で遊ぶ少女と
パラソルの下、眩い陽光に顔をしかめて佇む叔父と猫。
その一瞬の煌めきは、あまりに美しくかけがえのないもので
幸せってこういうことなのかもしれないと本気で思った。

3位:ダンケルク
第二次大戦下、フランス・ダンケルクでの戦いを緻密に
描く本作は、戦争映画でありながら生々しさは抑えめで
重厚さや品の良さを感じさせる異色作。そして、この作品でも
海岸線でのシーンが強く印象に残ることとなった。
曇り空の下、どこまでも続く白い砂浜、スピットファイアに
乗り込んだパイロット目線で広がる青くくすんだ海原。
そこに降り注ぐのは銃弾や爆撃なんだけど、思わず
美しいと感じてしまう自分がいた。いろいろと罪深い一作。

4位:ハクソー・リッジ
ダンケルクと同じ第二次大戦下のストーリーであり
沖縄戦を舞台にしているため海岸も近いはずだが
そこで繰り広げられるのは真逆で、血と銃弾どころか
頭や腸も飛び交う凄惨さを極めた本作。だがそんな
容赦のない世界だからこそ、戦場でさえ武器を持たない
主人公の異質さが鮮明に。そして何より一番の衝撃は
これが実話を基にした物語だということ。少し目眩がした。

5位:新感染 ファイナル・エクスプレス
韓国映画×ゾンビ映画という濃い組み合わせで生まれたのは
思っていた以上の大混戦・スピード・超アクション大作という
内容に加え、予想外の社会派ヒューマニズム感動巨編だった。
なんかもう、いろんな要素詰め込みまくりなのに統一感があるし
話が進めば進むほどキャラクターも一人ひとり立ってくるしで
息つく暇もなくラストまで持っていかれた。ただただ、快作。
6位:ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス
ゾンビ映画の親子愛で泣いた後は、SF映画の親子愛で
泣け!と言わんばかりの展開となっております。
生みの親より育ての親とはよく言ったもので、まさか
あの荒くれ者ヨンドゥに泣かされるとは…。次作以降は
彼の姿が見られないと思うと残念。一方、グルートは順調に
育っているようで、彼の愛らしさは本作がピークかなあ。

7位:ベイビー・ドライバー
この作品に関しては、序盤のシークエンスがすべて。
強盗犯を逃がす運び屋の主人公が、iPodから流れる音楽に
乗せてリズムを刻み、車体を踊らせるように走らせる
カーチェイスの躍動感、爽快感、そして気持ちよさたるや
見ているだけでもテンション上がり、少し汗ばむほど。
犯罪映画としては真っ当な落としどころも好印象。

8位:わたしは、ダニエル・ブレイク
国からの雇用支援手当を打ち切られた心臓病の男性が
お役所仕事に振り回されるという、きわめて今日的な問題を
テーマにした作品。主人公はイギリス人らしい反骨精神と
愛嬌を持ったキャラクターで、序盤は応援する気持ちで
見ていられたのに、だんだん主人公ともども心をへし折られていく
というしんどさ。そして、この絶望はもはや他人事ではない。

9位:三度目の殺人
多作ながらホームドラマのイメージが強い是枝監督には
珍しい法廷サスペンス。自然の情景を瑞々しく撮ってくれる
監督でもあるので、閉塞的な法廷や接見室ばかりが舞台なのは
物足りなくならないかなという思いも杞憂でした。前回
主演作ではまだ本人のキャラが強かった福山さんも作品に
馴染んでおり、シンプルな会話劇にもぐっと引き込まれた。

10位:LION/ライオン 25年目のただいま
5歳の時、インドで迷子になり、気づけばオーストラリア人
夫婦の養子となっていた青年の数奇な半生を描く、これまた
実話を基にした物語。Google Earthがなければ、実家の
手がかりを得る手段はなかったというのがまさに今っぽくて
興味深い。途中、すれ違いや衝突はあったけど、どんな形で
あっても家族は家族なんだなあと、二人の母親の姿を見て実感。

【その他、今年映画館で見た作品(五十音順)】
KUBO 二本の弦の秘密
ドント・ブリーズ
僕とカミンスキーの旅
ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち

2016年版ベスト10
2015年版ベスト10
2014年版ベスト10
2013年版ベスト10
2012年版ベスト10
2011年版ベスト10
2010年版ベスト10
2009年版ベスト10
2008年版ベスト10
2007年版ベスト10
2006年版ベスト10












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