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kuro score >>> cross core !!!

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今月は、胃がきりきり痛むやつがあるかと思えば
脱力してふわふわしながら読むものまで、緩急の差が
大きい作品が揃っておりました。こんな風に心を
あちこち振り回されるのは嫌いじゃないです。

■市川春子『宝石の国』8巻 講談社
ついに思惑通り連れ去られたフォスが月で見たものは―。
ということで、8巻にして舞台は月面へ移る。まずは
地球だと無言無表情の月人たちが生き生きと喋りだし
行動してるのが微妙に衝撃的。そしてそれ以上に衝撃的
だったのが、これまで月に連れ去られてきた宝石たちの
末路。地球上で一度死に、月で二度死ぬことになるとは…。
だが、こうした“手段”は、所詮序の口だったことを思い知る。
月世界を治める王子と呼ばれた人物。彼から語られた
真実は、フォスの想像をはるかに超え、彼を奈落へ
突き落とすことになる。月人とは、宝石とは、人間とは。
そして金剛先生とは一体何者か。すべてを知ったフォスは
一時的に月人に協力することを申し出、再び地球に帰還する。
先生を裏切るために―。なんだかここにきて市川先生本領
大発揮というか、短編時代を彷彿させる救いのなさ炸裂。
無力無能で先生大好きだったフォスが今や、才気走った策士で
先生を追い込もうとしているという落差もきついけど、何より
仲間のためとはいえ、その仲間を揺さぶり、分裂させようと
奔走する姿は見ていられなかった。そんな彼の心を唯一
繋ぎとめられるのは、やっぱりシンシャだけなのかなあ。
とにかく、地獄へ向かって突き進む本作は次巻も期待。
あと、先月からアニメも始まってますが、あの衝撃の
アンターク回が美しくも生々しく映像化されてて、ひたすら
しんどく切なかった。アニメ版も、ここから地獄だ。

■鶴田謙二『冒険エレキテ島』2巻 講談社
未完の天才と呼ばれる鶴田先生の“2巻”が、まさかの
エレキテ島2巻が、6年ぶりに出ました。奇跡って本当に
あるんだなあ(失礼)。内容は、幻の島に不時着して以降の
主人公・みくらの姿を描いているんだけど、ストーリーと
呼べるものはほぼなく、セリフもどんどん少なくなり
島の街並み、空、海、そしてみくらが動く様を淡々と
映し出すのみ。でも、モノクロなのに、色や温度、質感、
空気まで伝わってきそうな画をただ見ているだけで
心地よく、違う世界に入り込んだ感覚になれる一冊。
次巻が出るかどうかはまたしても神のみぞ知るという
感じなので、この2冊を大事にゆっくり読み続けよう。

■千真『小さな恋のやおよろず』1巻 講談社
伐採された桜の女神・八重が、高校生男子・虎之助に
恋し、勢いで嫁入りするおっとり天然恋愛漫画。
恋愛漫画といっても、なんていうか、小学生の
おままごと感があるというか、両人とも周囲に
巻き込まれやすいぼんやり系なので、一歩進んで
二歩下がる進展の遅さ。深く考えず、日向で
寝転がりながら読むくらいがちょうどいい作品です。

■遠藤浩輝『ソフトメタルヴァンパイア』3巻 講談社
不死身のはずの吸血族の仲間にも次々に犠牲が重なり
主人公・美井香も、彼女を守るアランも窮地に追い込まれる
第3巻。炭素使いにアクチノイド使いと、敵もどんどこ
主力級つき込んでくるので、息つく暇もなく、さらに
攻撃方法は外連味あふれてて、核爆発まで起こそうとする。
3巻でここまでやっちゃたら、この先どうするんだろうと
勝手に心配になったりしますが、そこはそれ、この作者なら
勢いとノリでなんとかしてくれると思ってます(笑)

■藤本タツキ『ファイアパンチ』7巻 集英社
日々が平穏で穏やかになるほど、過去の自分とのギャップが
大きくなり、静かに狂っていくアグニ。彼を唯一救えるのは
偽りの妹ルナ=ユダだけだった。だが、彼女は唐突に
攫われてしまう。立ちはだかるのは、かつてアグニが救い
今なお彼を狂信するサンとネネト。この終わった世界で
再び炎をまとい立ち上がるアグニが揮うのは、拳か、想いか。
ということで、彼の長い旅路もいよいよ終わりを迎えそう。
そして久々に描かれたトガタの姿を見て、なぜか胸が詰まる
感覚に。思ってた以上にこのキャラ好きだったんだな、俺…。












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