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kuro score >>> cross core !!!

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今月は、クライマックスを見据えたような展開を見せる
作品が多かった。あまりだらだら続けるより、美しく
まとめてほしいとは思うけど、終わったら終わったで
やっぱり寂しくなるだろうから、ちょっと複雑。

■清家雪子『月に吠えらんねえ』7巻 講談社
異変続きの□街において事態打開のため、朔と
ミヨシは小説街へ向かうことを画策する。それは
犀の夢で出会った龍くん(芥川龍之介)が
小説街に来るよう呼びかけていたからであった。
前巻からずっとひりひりした展開が続く第7巻。
縊死体を身籠ったまま自己を否定し尽くす朔の姿が
痛々しくて、見ているだけで心底重い気持ちに。でも
□街を抜け出てようやく犀と再会を果たした後は
依然不安定ながらも、以前のような強い眼光と口調も
戻ってきて、少しほっとしたり。ただし、朔と犀、
さらにコウゾウ(西村皎三)との邂逅は、時計の針を進め
物語の深淵へと沈む引き金となる。国家とは、日本とは、
近代とは、詩とは、いったい何だったのか。戦地ばかりを
次々と巡る犀。街に籠り、ひとり自らに向かって内攻する朔。
そうしたふたりが行きついたのは、あの戦争を背景に
詩が生まれ、死んでいく最前線だった。この先もなお
苛烈さは増していくと思うが、最後まで見届けたい。

■木村紺『巨娘』4巻 講談社
これまでよりぐっと刊行ペースが早まり、前巻から
一年も経たずに発行された最新刊。元々は、心技体揃った
最強系女子ジョーさんの過剰な日常漫画だったはずだけど
今巻では焼き鳥店店長としてのお仕事漫画にすっかり変貌。
お仕事漫画と言っても、基本的には真っ当な理屈と
圧倒的な腕力、要所要所での謀略ですべてを解決するのは
相変わらず。ただ今までなら、ジョーさんにシバかれるのは
社会不適合なダメ人間ばかりだったけど、今回はどのキャラも
人間味が感じられるようになったのが大きな違い。特に結婚、
就職して更生したソボティーの再登場&生き様は、妙に泣けた。
彼の義理の娘とジョーさんの出会いも良かったな。契約農場の話も
地味に面白かったし、このまま連載が長く続くことを願う。

■遠藤浩輝『ソフトメタルヴァンパイア』2巻 講談社
吸血族が支配する世界下において、彼ら唯一の弱点である
「銀」を自在に扱える可能性を持つ主人公・美井香。
彼女を始末したいグループと、利用したいグループで
争奪戦が勃発し、今巻は一冊丸ごと延々戦闘シーンが続く。
吸血族は不死身なので、緊張感を保たせるのが難しいのと
各自が異なる元素を使った攻撃に見た目の違いがあまり
ないため、戦闘だけで話を広げるのはなかなか大変そうでは
あるんだけど、キャラクターの描写で読ませてくれるのは
さすが。今後はここに、人間でありながら銀が操れる主人公が
どう絡んでいくかが見物なのかな。容赦ない展開含め期待。

■藤本タツキ『ファイアパンチ』5巻 集英社
様々なキャラクターが増えまくった前巻とは対照的に
今巻ではアグニとトガタふたりに焦点は絞られる。
これまでさんざん自由気ままに行動していたように
見えたトガタが、ずっと胸の奥に秘めていた想い。
彼/彼女の告白から、ストーリーは原点へ立ち返る。
妹の仇であるドマを目の前にして、アグニが取った行動は…。
今回の展開を見て、物語は終盤に向かっているんだと
実感したけど、何よりトガタを見てこんなに切ない
感情を抱くことになるとは思ってもなかった。そして
アグニは一人、どこへたどり着くことになるんだろう。

■三宅乱丈『イムリ』21巻 エンターブレイン
まさか20巻も超えるとは思ってなかった『イムリ』も
とうとう最終局面へ。カーマに対抗していたイムリと
イコルたちがついに手を取り、共同戦線を張ることに。
だが侵犯術に対する考えの違いから、互いの心に疑心暗鬼が
広がってしまう。イムリのリーダー・デュルクと、イコルの
リーダー・イマクも意見が衝突するが、ふたりの師である
ラルド覚者の想いを受け継ごうとするデュルクの言葉を聞き
イマクの心も揺れ始めるのだった。さらにデュルクの片われで
カーマの先頭に立つミューバも姿を現して、役者もすべて
揃ったところで以下次巻へ。相手を信じようとするデュルクと
騙す気満々のミューバという、どう考えても最悪の結末しか
想像できない状況だけど、ここからどう展開させるのか楽しみ。












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