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kuro score >>> cross core !!!

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今月も濃いめで大充実の5冊。
連載作は新しい展開を迎えるものが多いし、短編は
いい意味で頭おかしいし、読んでて楽しかった。

■市川春子『宝石の国』7巻 講談社
前巻で、頭を丸ごと月人に持っていかれたフォスに
施された対応は、かつて首から下をすべて月人に
奪われたラピス・ラズリの頭部を接合することだった―。
これまで何度も手や脚を失い、別の合金等に差し替えてきた
主人公だが、とうとう頭というか、顔まで変わってしまうことに。
とことん主人公に容赦のない作品だなあ。しかも術後、彼/彼女が
目覚めるまで100年以上かかるという途方もなさ。宝石たちの
生きる世界の異質感をあらためて思い知る。ただ、見た目は違えど
相変わらずマイペースで飄々としたフォスのキャラクターに
ほっとするというか救われた気分になるんだけど、今巻では
みんなをまとめ守ってきた金剛先生に対する不信感が決定的に
なってしまう。そこでフォスが選んだのは、月に向かうことだった。
ということで、7巻目にしてストーリーは大転換点に。彼の地で
フォスは一体何を目にすることになるのか。期待と不安が膨らむ。
で、今回も初回特装版には作者自ら構成、デザインを行った
イラストレーション・ブック付き。これまでの単行本や
アフタヌーン本誌の表紙絵がすべてカラーで収録されてます。
さらに、今年10月からはついにアニメ化も決定。こちらも
期待半分、不安半分で震えながら待ってる。

■吾峠呼世晴『鬼滅の刃』6巻 集英社
仇敵・鬼舞辻無惨直属の配下である十二鬼月の一人・累との
決戦を終えたばかりなのに、鬼となった妹・禰豆子を
連れているため味方であるはずの鬼殺隊から追われることに
なった主人公・炭治郎。そのまま拘束され、鬼殺隊本部に連れて
行かれた彼の前に立ち並ぶのは、最高位の剣士「柱」だった。
この9人の剣士登場は、いかにもジャンプのバトル漫画らしい
王道の展開なんだけど、彼ら全員見た目も言動も一見狂ってて
キレキレなのが本作らしさか。そしてほぼ全員、迷うことも
ブレることもなく竈門兄妹の斬首を提案するが、その根底には
鬼の存在を一切認めない強い意志と、鬼の被害者を一人も
出さない覚悟が透けて見えてくるため、主人公といえど
厳しい立場になってしまう。そんな苦境を脱したのが
禰豆子の「プイ」だったわけで…。緊迫したシーンを
可愛らしさだけの一点突破で切り抜けるとかずるい(笑)
後半の蝶屋敷における修業編もこの可愛らしさは満載で
無駄にほのぼのした。その一方で、冨岡義勇の覚悟や
胡蝶しのぶの秘めた想いが明かされる場面など、一人の人物を
少しずつ重層的に描くのが抜群に巧いなあと唸らされたり。
狂人揃いに見えた他の柱たちも、冨岡・胡蝶同様、これから
いろんな面を見られるかと思うと、今からどきどきしてきた。

■沙村広明『幻想ギネコクラシー』2巻 白泉社
沙村先生の投げっぱなし短編集まさかの第2巻。
あの内容で続きが出るとは思ってなかったけど、もちろん
前巻とのつながりとかは一切ありません。というか、
2巻の中だけでも、特に一貫性とか統一感とかはありません。
時代物に見せかけた脱力SFにはじまり、コロポックル奇譚から
妊婦体験運び屋旅話まで、ノリと勢いだけで突き進む短編が
全12編。真面目に読んでるのがバカらしくなる作品が大半ですが
作者あとがき読んだら、それとなくテーマらしいものが
あったことに気づかされ、なるほどなあと感服…しないよ(笑)
むしろ、これだけくだらなくてバカバカしいものを全力
尽くして描き上げてくれたことに感謝します。こんな感じの
短編を山ほどだらだらと読みたいから続刊希望。

■渡辺保裕『球場三食』2巻 講談社
全国にあるプロ野球のスタジアムを渡り歩く球場メシ漫画
早くも第2巻が登場。今回はナゴヤドーム、札幌ドームという
ドーム球場からKoboパーク宮城、マリンスタジアムまで
東日本中心でお届け。相変わらず出てくる球場メシが
旨そうなのは当然のことながら、名古屋編ではナゴヤ球場も
大きく取り上げたり、札幌編では球場移転問題にがっつり
触れた挙句、移転先候補地の北広島市まで出かけたりと
野球愛&フットワークの軽さを見せつけてくれる展開。
過剰なまでに熱くていいね。今巻の中だと個人的には千葉の
マリンスタジアムが良かった。海の近くというのもいいし
もつ煮込みとか、もつライスとか、もつ香味焼きとか
もつ尽くし&サッポロビールが本当に美味しそう。
いつか機会があれば、行ってみたいなあ。

■今井哲也『アリスと蔵六』8巻 徳間書店
ついにアニメ放送も始まったアリスと蔵六最新刊。
前巻の終盤で蔵六の過去編に入ったので、かなり
楽しみにしてたんだけど、彼の過去について今巻では
冒頭で少し触れるだけだったという。なんだー。
でも、ノエミやクロエといった蔵六と関わりがありそうな
新しいキャラクターも出てきたし、過去話が今シリーズの
中心になるのは間違いないだろうから、詳しい話は
次巻以降に期待しよう。一方、紗名に関しては表面上の
明るさに相反して重い展開が続く。“キング”の意志や
意図も不明なままだし、しばらくは不穏な感じが続きそう。
とはいえ、冒頭のカラーページ見ると、最終的には
花に包まれた世界になるはずだよね、きっと。
ちなみにアニメ版は思った以上に丁寧に作られてるし
原作通り、一条さんがひたすら活躍してて格好よかったよ。












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