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福島を舞台に、若い世代の成長や葛藤を描くシリーズ
はじまりのはる』の第3巻。単行本自体は昨年5月に
出てたんだけど、発行部数が少ないのか発売日前後には
見つけられず、つい最近ようやく丸善で発見したので即購入。
1巻と2巻では主人公も舞台も違っていたけれど、今巻も
同じように前巻とは異なる架空の都市・福島県結城市が舞台。
震災を挟んで様々なものを失った人たちが、痛みを抱えつつも
根気強く復興に向かう姿が描かれるが、今回の主人公は
後ろ向き&内向きで、やや無気力気味なのが、これまでとは
大きく異なっている。結構すぐ愚痴るし、人に流されやすいし
嫌なこと、怖いことからは目を逸らしたくなるし。でも、そんな
キャラクターだからこそ、よりリアリティがあるというか
なんとなく親近感を覚えてしまう。人を引っ張るような
リーダーシップがあるわけでも、優れた能力があるわけでもない
平凡な市井の人物が“あの日”を乗り越えて、なんとか
立ち上がり、前に進もうと足掻く物語。人生に都合のいい
ハッピーエンドなんて訪れないけど、どんなことが起きても
夜は明けるし、明日はやってくる。自分の人生は自分で背負って
やれることやってくしかねえなって、自然と思える一冊だった。

■端野洋子『はじまりのはる』3巻 講談社












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