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kuro score >>> cross core !!!

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今月は3冊だけですが、いろいろ濃ゆかった。
始まるもの、終わるもの、雰囲気が変わるもの…。
いろんな節目があって、それぞれ面白い。

■福満しげゆき『中2の男子と第6感』4巻 講談社
中2男子の妄想を起点に始まった物語も今巻で完結。
今まで通りゆるゆると終わっていくのかと思いきや
まさかのハード・アクションモードに突入。主人公は
いじめっ子と正面からぶつかって勝利した上、その勢いに
のって、作者の不安感を具現化したようないつもの
通り魔キャラクターと全面対決。彼も見事打ち倒すんだけど
そこからがこれまでの福満作品とは一線を画する展開に。
通り魔青年の境遇に思いを寄せ、共感し、彼の師匠を
買って出る主人公。これまでの作品なら、何か成し遂げても
結局変わることのない日常に戻っていくのが常だったのに
本作では主人公がちゃんと成長しているという衝撃。
これがどれだけ大きな一歩かは福満ファン以外には
分かってもらえないのが残念だけど(笑)、ここまで
福満作品を追い続けて良かったなあとしみじみしてしまった。
そんな読者の思いはよそに物語はさらに加速し、主人公の
人生が最期まで描かれる超展開を迎える。そして本来
主人公が背負っていた「変わらなさ」を受け継いだ
“師匠”が、彼の想いを後世に伝えるという…。
途中で微エロラブコメみたいになってたストーリーが
こんなに真っ当なエンディングを迎えるとは予想もできず。
何より、福満先生が未来を信じていると感じられたことに
ぐっときた。全4巻を通してバランスは悪く歪だけど、これは
まさしく代表作なのです。断固全面支持。あと、孫かわいい。

■九井諒子『ダンジョン飯』4巻 エンターブレイン
横道に逸れまくって、ただモンスターをおいしく
いただく漫画だと思ってたけど、今巻でようやく
本来の目的を思い出したダンジョン飯第4巻。
そう、あくまでレッドドラゴンに食われた主人公の妹
ファリンを救い出すことがすべての始まりだった訳です。
つーか、主人公も忘れてただろう。と軽口を叩きたく
なるけれど、今巻は序盤から結構シリアスに進行。
目標のレッドドラゴンとついに邂逅した4人は策を練り
命を掛けて最強生物に挑む。その甲斐あってなんとか
打ち倒したものの、そこからファリンを復活させる
流れは、ただただ不穏。還ってきた彼女が表情豊かで
可愛らしく、心底愛すべきキャラクターだからこそ
今後の展開に息苦しくなるような不安感を覚える。
禁忌、魂、蘇生、不死…。あらゆる黒いイメージを超えて
なんとか彼女が光の側にたどり着きますように。

■渡辺保裕『球場三食』1巻 講談社
ダンジョン飯の次は球場飯だ!ということで(嘘)
『アフタヌーン』で始まった本作は、プロ野球全12球団の
ファンクラブに入り全国のスタジアムを渡り歩く野球ファンが
主人公。野球観戦日の食事は三食すべて球場内で調達する
ことを自らに課しており、各球場でのこだわりの食事と
観戦の際のこだわり、そして人生観まで描き出していく
妙な熱量のある作品。第1巻では明治神宮野球場に始まり
西武ドームや東京ドーム、そして広島マツダスタジアムまで
5球場の小ネタ大ネタ、球場の空気感すべて余すことなく活写。
広島回では、ズムスタの前に旧市民球場どころか広陵高校に
足を向けていることからも、その過剰さの一端が窺い知れる。
何より、これ読んでると本当に球場に行って飲み食いしたくなるのが
良い。あと、主人公は特定の球団のファンではない設定なのに
隠し切れない作者の猛牛愛がちょこちょこ溢れてるのもポイント。
自分も小・中学生の頃ちょっとだけ近鉄ファンだったので感慨深い。
大石とか阿波野とかブライアント好きだったなあ。あと、10.19…。












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