c r o s s + c o r e

kuro score >>> cross core !!!

comics1612.jpg

2016年の積み残しは9冊。
相変わらず年末年始は新刊多くて、漫画読んでるだけで
連休終わりかけた。でも楽しかったから、いいや。

■スケラッコ『盆の国』 リイド社
昨年ちょこちょこ話題になってた一巻完結作品。
今まで本屋で見つけられなかったけど、年末恒例の
各漫画ランキングでも上位に挙がることで、ようやく
普通に入荷されだしたので、無事購入できた。
舞台は、おそらく京都をモデルにした架空の町・六堂町。
お盆に帰ってくるご先祖の霊「おしょらいさん」の姿が
見える少女・秋が過ごした不思議なひと夏の体験を描く。
一言でまとめれば、お盆の一日がずっと続く世界に入り込み
その原因を探っていくお話なんだけど、絵柄の柔らかさや
キャラクターの優しさ、台詞のあたたかさのおかげで
結構スペクタクルな展開にもかかわらず、どこか胸の奥が
ふわっと軽く、あたたまるような作品だった。青空広がる
夏の間に、少年や少女がほんの少し成長していく話は
眩さと清々しさの中に微かな切なさもあって好きだ。
夏が訪れる頃、また読み直してみよう。

■吾峠呼世晴『鬼滅の刃』4巻 集英社
我妻善逸に続き、主人公・炭治郎の同期鬼殺隊士
嘴平伊之助登場。3巻の時点では、主人公一行とは無関係に
自由に動き回ってて、敵か味方かよく分からず、今巻冒頭でも
善逸をぼこぼこにしてたけど、話してみたら単に天然直情
無教養な野生児で、別に悪気はなかったという。そんな伊之助を
加えた凹凸三人組は、ツッコミ不在の天然揃いでますます
騒がしく、読者置き去りにして大暴走する勢い。初期の頃の
切なさはどこへやら、もはやギャグ漫画みたいになってきた(笑)。
と思ったところで、一転シリアスな那田蜘蛛山編突入。
人が容赦なく死んでいく戦闘の中にあって、炭治郎の優しさ、
伊之助のマイペースさ、そして善逸の切実さが際立つ。特に
今回は善逸大活躍の回。過去も含め、彼の儚い思いにただ涙した。

■諫山創『進撃の巨人』21巻 講談社
アルミンとエルヴィン団長。命を落としたかに見えた
二人のうち、一人だけ救えるという究極の選択を前に
リヴァイが選んだのは…。そしてついに、物語序盤から
目指し続けていたイェーガー家の「地下室」にたどり着く。
そこでエレンたちが見たものとは―。21巻にして、ようやく
世界の謎が明らかになったんだけど、なんかもう思わず
天を仰いだね。よくぞここまで来てくれた。いつから
この全体像を思い描いていたのか分からないけど
これだけの時間と手間をかけて、一つひとつ丁寧に伏線が
回収されていく様を目の当たりにすると、得も言われぬ
カタルシスが生じる。進撃って、1巻の衝撃が語られやすいけど
女型の正体とか、ライナーの告白とか、これまで何度も
感覚を揺さぶられる場面があって、その度にまた1巻から
読み返すと違った景色が見えるのが楽しかった。でも
今回はそれらを上回るインパクト。結末は近い気がするが
このテンションのまま駆け抜けて行ってくれ。

■荒木飛呂彦『ジョジョリオン』14巻 集英社
定助の出生に因縁がある田最環との一戦もついに決着。
だが休む暇なく、謎多き東方家の母親・花都が
刑務所から出所。田最と関わりがありそうな長男
常敏も絡んで話は核心へ…と思ったら、今巻は
常秀インターバル回がメインでした。こういう
話の本筋とは関係ないようなエピソードが突然
入ってくる感じも第4部に似てるな。そういえば
4部のアニメ版も無事完結しましたが、アニメで見ても
吉良はイカレてて素敵だし、早人の成長にはぐっときた。

■藤本タツキ『ファイアパンチ』3巻 集英社
消えない炎で包まれているはずなのに、耐火性の
スーツ(SFっぽいのじゃなくて普通のビジネススーツ)を
着せられて、見た目もどんどんシュールになっていく
主人公アグニ。トガタ監督の言う通り演技し、復讐を
完遂しようとした彼は、自分の心の声に気づいてしまい
トガタの脚本から、自らの迷いから解き放たれ
信じた道を歩み始めた―。なんかもう、いつ終わっても
不思議ではない展開になってきたけど、訳の分からない
勢いだけは保ち続ける謎漫画。どう着地させるんだろう。

■北道正幸『プ~ねこ』6巻 講談社
今回もおよそ3年ぶりとなる猫尽くし漫画最新刊。
毎回恒例の、猫とはあまり関係ない短編は収録されておらず
全編猫4コマのみとなっております。時事ネタもちょこちょこ
挟むし、シュールとはまた違った独特の笑いなので
意外と人を選ぶ作品ですが、リアルにかわいい猫の
動きや習性を見ているだけでも和む良作。お気に入りは
やはり、子猫にして気苦労の多い書生くんです。

■沙村広明『ベアゲルター』3巻 講談社
ヤクザや不法入国者、暗殺人といった闇社会の人間が
蠢く石婚島を舞台に、カンフー、システマ、我流殺法が
入り乱れる第3巻! ストーリーも一応あるけど
仮面の男や義手の女、ぽっちゃり剛力おばちゃんに
月牙刺制服女子がひたすら殴り蹴り撃ち斬りかかる格闘
アクションがメイン。作者がノリノリで描いてるのが
分かってしまうくらい、流れも構図もいちいち格好いい。
あとはカンフー使い女子との再戦にも期待。

■速水螺旋人『大砲とスタンプ』6巻 講談社
本作の新刊が出ると年末だなあと思うミリタリー漫画。
戦争も膠着状態が長引くと日常と化してしまい
つい気を抜いてしまうが、あらためて死が身近で
あることを思い知らされた今巻。これまでも
いろんなことが起きてきたけれど、主人公にとって
決して忘れることができない瞬間が訪れる。
ここを超えて、彼女は果たしてどこへ向かうのだろう。

■桜玉吉『日々我人間』 文藝春秋
前回の大復活以来、約3年。再び玉吉先生の新作が
やってきた。週刊文春での連載をまとめた単行本は
東京での漫画喫茶生活と、伊豆の山荘暮らしを
ゆるゆると描くエッセイ漫画集。相変わらず
なんてことない普通の日々を、妙に面白く、かつ
味わい深く描くことにかけては右に出る者がない。
本作では、エピソードのどうでもいいさ加減が極限に
達してるけど、気づけば最後まで読まされているという。
また、玉吉先生も50歳を超え、加齢に逆らうことなく
いい感じに枯れて落ち着いてきたかなと思わせといて
まだまだ悟りきれず、あたふたしてる姿を見ると
自分もまだ大丈夫のような気がして、少しほっとする。
こんな感じで、数年に一度は新作が読めるといいな。












管理者にだけ表示

トラックバックURL↓
http://crosscore.blog68.fc2.com/tb.php/1631-f970299c