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kuro score >>> cross core !!!

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小泉今日子と二階堂ふみ。
親子ほど年齢の離れた二人が主役を演じるのは
どこかつかみどころのない、ひと夏の物語。
高校生の果子(かこ)は、苛立ちを隠そうとしなかった。
何も起きず、何も変わらない現実に。そしてこの現実が
未来永劫ずっと続くことに。そんな彼女のもとへ、ある
夏の午後、予期せぬ客人が訪れる。一緒に暮らす両親や
祖母からは十数年前に亡くなったと聞いていた伯母の
未来子(みきこ)が突然、姿を現したのだ―。

とにかく、冒頭からずっと不機嫌なままで、笑顔を
一切見せないのになぜか妙にキュートな二階堂ふみが
抜群に良かった。これまで『地獄でなぜ悪い』や
私の男』で演じた役も唯一無二の存在感を放ってたけど
年相応かつ自然体な本作のキャラクターが一番魅力的に
見えた。さらに、『私の男』で彼女の子供時代の役を演じた
山田望叶という子が、いとこの小学生として出てくるんだけど
この子も笑顔を見せず不満顔のまま「つまんない」って
言い続けた挙句、最終的に包帯ぐるぐる巻きになるという
味のあるキャラクターで、ツボにはまった。この二人に
比べると、小泉今日子はまだまともに見えてしまうのも
仕方なし。普通の映画なら、十分突飛な役柄ですが。

そんなキャラクターたちが跋扈するストーリーは
当然一筋縄でいくはずもなく。かつて爆弾作りに
のめり込み今は何者かに追われる伯母、近所の赤ん坊を
食べたと噂されるワニ、かつて人さらいにさらわれた
ヤスノリちゃんなどなど、意味がありそうでない
エピソードが現れては消え去っていく。序盤はコントかと
思うくらい軽妙&エッジな会話劇が続くが、笑いの
向こう側には、それぞれの大事なものが隠されていた
…ような気がする。説明くささも、説教くささもなく
どこか投げっぱなしの印象を受ける本作の根元にあるのは
“照れ隠し”なんじゃないかと、割と本気で思った。

あと、会話のいい意味でのくだらなさに対して映像が
必要以上に綺麗だったりするんだけど、終盤に映し出された
夜の川下りシーンの幻想的な美しさは、飛び抜けて印象に
残っている。これから、夏が来るたびに思い出す、あの光景。












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