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海街diary』から、わずか一年。
早くも是枝裕和監督の最新作が登場。阿部寛が演じる
主人公の名が良多で、その母親役が樹木希林、そして
彼らの家族構成など含め、2008年に公開された名作
歩いても 歩いても』と重なる部分が多い作品。
篠田良多、50代バツイチ。
15年前に文学賞を獲り作家デビューするが、その後は
鳴かず飛ばずで現在は興信所勤務。別れた妻子に未練を
引きずる一方、趣味のギャンブルに給料をつぎ込んでしまい
養育費の支払いも滞ってしまう駄目駄目人生を送っていた。

是枝監督らしい、地に足の着いたホームドラマ。
樹木希林、真木よう子、リリー・フランキーと、是枝作品
常連組が多すぎて、やや食傷気味ですが(笑)、さすがに
監督から信頼されてるだけあって、皆リアルで生々しい存在感。
そんな中でも、良多よりはるかに年下だけど、常にそばにいて
公私ともにさりげないフォローを入れていた後輩(池松壮亮)が
いい味出してて和んだ。あの子、いい子や。あと、良多の子供が
是枝作品らしく、いい意味で演技をさせない自然体なのに対し
樹木さんも演技を通り越した超自然体で圧倒された。ただ、
『歩いても 歩いても』で感じた凄み、狂気みたいなものは
今回は抑えめで、そこにはより等身大な母がいた。

そして、本作のもう一つの主人公と言えるのが、樹木さん
演じる母が一人で暮らす団地。樹木さんだけでも狭く感じる
その空間は、長身の阿部寛が入り込むことでさらに閉塞感が
MAX(笑)。長い手足をちっちゃく折り曲げて入る浴室シーンは
ギャグにしか見えなかった。でも、そんなユーモアを含めつつ
年老いた母親が一人過ごす団地の姿は、今の日本そのもののように
見えた。穏やかな日射しに照らされながら、少しずつゆるやかに
滅んでいくような儚さ。老母は団地で何の夢を見るのだろう。












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