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kuro score >>> cross core !!!

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遠くない未来、結婚が義務づけられた世界。
独身者は捕まり、ホテルに送られ、集められた人々の中で
パートナーを見つけることが課せられた。そこでカップルに
なれば良し。だが、もし45日という期限内にパートナーを
見つけることができなかった場合、即座に別の動物に姿を
変えられてしまうという結末が待ち受けていた。
カップルになれたかった時、どの動物に変えられたいか
希望を聞かれ、主人公はロブスターと答える。長寿命で、
死ぬまで生殖能力が落ちないから、と。妻から離縁を
言い渡され独り身となった彼が、ホテルで諦念と必死さを
滲ませながら淡々とパートナーを探す場面は、薄ら寒く、
暗澹とした気分に。一方、森に脱走した独身者を捕まえれば
動物にされる期限が延長されるため、何度も狩りに
出かけるのだが、なぜかそのシーンはスロー多用で
壮大さと無様さが混ざり合って、よく分からない笑いが
こみ上げてくるという。この辺りで、もう真面目に
見るべきなのか、笑いながら見るべきなのか悩み始めたが
ある事件を境に主人公も森に脱走して以降は、一転
慄然とする展開が繰り広げられる。森に広がっていた
独身者コミュニティは、恋愛禁止を鉄の掟としており
これを破った者には粛清も辞さない狂気の世界だったからだ。

正直、事前にストーリーを聞いていた時点ではコメディ
映画だと思ってたのに、実際に見てみたらディストピア感
漂うサイコスリラーだったという。前半も、人間の嫌な部分が
溢れる陰鬱なトーンだったけど、後半はもはや別の映画かと
思うくらい極端に振り切ってて、その鋭利なえげつなさに
思わず血の気が引いた。そして、ラストシーンに到っては
久々に絶句。射し込む光、美しい横顔、波の音、暗転―。
これは、愛だろうか。












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