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白鷹

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もう少し、人としても経済的にも成長できたら
行ってみたいと密かに思っている店が、いくつかある。
『たこつぼ』、『喜多丘』、『阿津満』、『稲茶』などなど。
そして、『白鷹』もそんなお店の一つだったはず…なんだけど
諸々の事情により、うっかり行ってしまいました。
ちょっと、ドキドキした。

通路の奥まったところにある扉を、そっと開けて入ってみると
白木のカウンターがすっと延びており、こちらの背筋も自然に
ぐっと伸びる。カウンターの中には、大将と女将さん。
後から、さらにご年輩の方が出てこられたので、こちらが
元々の大将なのかもしれない。

とりあえず瓶ビール(ヱビス)を頼み、手書きのメニューを
眺めていると、ヒラメと水イカの刺身を薦められたので
お願いする。あと、「このわた」。確かナマコの腸で、
珍味だからそこそこの値段がするはず。と、瞬時に頭の中で
思考を進めるも、そんなに来られる店じゃないんだから、と
これも注文。ビールを飲みながら、気を落ち着けて
店内を見渡す。綺麗に片付けられているけど、特に高級感漂う
という感じではなく、何の前知識もなしに来てたら
いつも通り無茶な注文してただろう。情報って、大事だなあ。
刺身は、正しい日本料理のお造りといった風情で、シンプルゆえに
素材の良さがにじみ出ている。なんて、偉そうに言えるのも今だけで
当日は次何頼もう、どうしよう、って頭ぐるぐるしてた。
このわたは、小さい器に大事そうに入れられてご登場。
なめるように食べたら、これがまたうめえ。塩辛をより上品に
かつ、よりコクを加えた風味で、ビールでは勿体なくなる。
いつもならそのまま焼酎に突入だが、折角なのでここは日本酒で。
しかも熱燗。何年かぶりの熱燗。銘柄は店名と同じ灘の「白鷹」。
このわた。熱燗。このわた。熱燗。このわた。熱燗。くー。
勢いにのって、ノドグロを焼いてもらう。
もう、金の心配とかはヤメや。なんとかなるわー。

酔って緊張が解けると、すごく和める空間であることに気づく。
昔、憧れた大人の飲み屋さんの雰囲気だ。これで、遠くから
列車の走る音がコトコト聞こえてきたら、完璧なんだがなあ。
ぼんやり考え事をしているうちに、ふと「今だ!」と思い、
憧れのセリフ「お銚子もう1本つけて」って言おうとするも
言い慣れてないので、思いっきり噛む…。
まだ、早かったか。まあ、いいや。
最後は、女将さんの握ってくれたおむすびと、あさり汁で締め。
またいつか、来れるといいな。

■白鷹/広島市中区流川町1-6[17:00~24:00]

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