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kuro score >>> cross core !!!

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今回、京都で伺った料理屋さん。
四条通から細い路地を通り抜けると、暗がりの中に
ぽっかり、そこだけ祇園を切り取ってきたような
灯りが浮かぶ。当日はぎりぎり松の内だったので
お店の前にはまだ、正月飾りが残ってました。
お店の方に先導され、中に進んでいくと、きわめて
シンプルなカウンターのみの空間。余計な装飾はなく
かなりストイックな雰囲気だが、あまり緊張せずに
済んだのは、お店の方がみんな物腰柔らかかったおかげ。
料理はおまかせなので、まずはビール。黒ラベル、
ヱビス、モルツと好みの銘柄ばかりの中からヱビスを。
他は分からないけど、ヱビスは小瓶でした。そして
一品目。お正月らしく、やや柔らかく炊かれた赤飯に
アワビが載せられ、さらにその上には根引き松が鎮座。
まさに今、引っこ抜いてきたばかりです、という風情
だったので、ちょっとびっくりした(笑)。続いて
御椀は、白味噌柚子。真っ白な白味噌仕立ての椀の中に
楕円形をした淡い黄色の柚子がぽかんと浮いてて
これまた不思議な感じ。一口いただくと、上品で
まったりした甘さがお腹にすーっと染み渡っていく。
ふと、柚子をひっくり返してみると、内側から白子が
ころんと転げだしてきた。優しくてふわっととろける
食感で、自然と顔が緩みそうになる。

お造りは、綺麗な緑色の葉に覆われ、花に見立てられた
白ぐじと真珠貝。軽く炙ってある真珠貝は、歯応え
さくさくと心地いい。白ぐじは身が厚くねっとり
もっちりしているが、脂のノリが上品で食べても食べても
まだ食べたい(笑)。このぐじの中落ちを炙ったものが
出た後、冬らしくカニ登場。京都なので、間人蟹です。
大ぶりの脚を蒸したものと、カニみそを身で和えたもの。
身は甘くてしっとり。ただ個人的には、濃厚で酒に合う
カニみそ和えの方が好きでした。ここでビールから冷酒へ。
女将さんに、辛口でお願いして出してもらったのが
「越乃白雪」。すっと透き通るような味でおいしい。

次に、お年玉ですと言われて提供されたのが、まん丸の
焼餅。かぶりついてみると、中にはカラスミがぎっしり。
この塩気もまたお酒にちょうどいい。ついついお酒が
進んでいると、真っ白なお皿が目の前に。お皿も中身も
真っ白で、一瞬何だろうと思っていると、かぶらの
ふろふきとのこと。箸でするっと切れるかぶらを口に
入れてみたら、戸惑うほどの超淡泊さ。一切の雑味を
排除してあり、最早あっさり通り越して、透明な味。
これはある意味、踏み絵みたいな料理だと思いました。
この日一番美味しいと感じたのは御椀とお造りでしたが
一番インパクトあったのは、このふろふきだったかも。

料理の最後は、一夜干ししたササガレイの焼物。
半分に折った和紙で挟み込まれ、ファストフード風に
いただく仕様。身離れよく、すっすすっすと食べ
進められる。これも味付けは、ほんのりシンプル。
この後、焼き鯖寿司、カニ、カキフライ、蕎麦の
4種から好きなものを好きなだけ選んでくださいと
言われたので、お腹の調子も考えて悩みに悩んだ末、
焼き鯖寿司と蕎麦に。鯖寿司は焼いた一切れを
大きめの海苔に挟んで。鯖がいい感じにレアで旨い。
ただ、一切れだったら、もう少し他のも頼めば
よかったかなと、ちょっと後悔。釜揚げ風の蕎麦も
やっぱり適量で、いっそのこと全部頼んどけば…
と思っても後の祭りなのです。カニって、どんな
感じだったんだろう。でも最後の最後に、くわいの
おやきが出てきて満足。ふっくら甘くておいしかったー。

全体を通したお店の印象は、シンプル、ストイック、
時々茶目っ気みたいな。料理からも、店の設えからも
ミニマムな美学を貫く気持ちが伝わってくる。さらに
お値段は、京都の中でもお高い方なので、敷居が高い
気はしますが、それでも一度くらい伺ってみる価値あると
思います。ちなみに、ご主人は広島の方らしいですよ。

■緒方/京都市下京区四条通新町西入ル新釜座町726[18:00~21:00]












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