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kuro score >>> cross core !!!

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今年はとうとう本通りのシネツインまでもが、ビルの
老朽化により閉館。街中の映画館がどんどんなくなって
少し寂しい。でも、最後の最後、あの趣がある映画館で
ニュー・シネマ・パラダイスが見られて本当によかった。
今年の映画全体の印象に関しては、邦画大豊作の一年だった。
こんなにレベル高い作品ばかり集中するのも珍しい。

1位:君の名は。
興行収入が何百億超えようと、世間がどれだけ評価しようと
新海監督作にはそれほど期待しない!という超・上から目線&
期待値下げまくりで見に行ったら見事返り討ちに遭った本作を
謝罪と反省の意味も込めて第1位に。細かいこといえば
つっこみどころはいろいろあるけど、それらが些細なことに
感じるくらい、中盤以降の“あの展開”に心持っていかれた。
最後もハッピーエンドというより、どこかビターな余韻を残す
終わり方で、しばらくの間、切なさと儚さと愛おしさが
混ざったような感覚にずっと囚われたままだった。作り物なのに
あのふたりには幸せになってほしいと思わず願ってしまうほどに。

1位:この世界の片隅に
これは好きとか嫌いとか、面白いとか面白くないとかいう
レベルを超越してしまった作品なので、いっそのこと
ランキングから外してしまおうかと思ったけど、それは
それで釈然としないので、同じく第1位に入れてみました。
本当に何気ない、田舎の日常が過ぎてゆく物語。主人公の
すずさんが家族のために洗濯して料理を作って、時に戸惑い
時に悩み、そしてふわりと微笑むだけ。なのに、どうして
これほど心が揺さぶられるんだろう。その理由が知りたくて
また映画館へ足を運ぶのです。彼女を見たあの日から
自分の心に、彼女が住む世界が溶け込んだような気がしている。

3位:永い言い訳
自分の年齢、境遇的に一番沁みたのは本作だったかも
しれない。男性に対する視線が容赦ない西川監督の本領が
発揮されており、主人公を演じるモッくんの嫌らしさが前面に。
それでも格好いいのがモッくんなんだけど、終盤のトイレで
一人潰れていくシーンは心底堪えた。あと、子役ふたりが
半端なく愛らしかったのも印象的。子供使いに定評がある
師匠筋の是枝監督より良かったほど。西川作品の中ではこれまで
ゆれる』が一番好きだったけど、それに並ぶくらい良かった。

4位:シン・ゴジラ
庵野・樋口両監督が現代に蘇らせたのは、古き良き
真っ当な怪獣映画だった。前半の、ゴジラを放っといて
鬼のように畳み掛ける密室会話劇もテンポよく心地よかったし
ゴジラ自体のひりひりするようなヤバさも、ゴジラに対する
いろいろ詰め込みまくった総力戦も、すべてが過剰で
ひたすら楽しかった。これこそスクリーンで見るべき作品。

5位:シング・ストリート
80年代のダブリンを舞台にした、痛くて眩しい青春映画。
同じ時代にバンド組んでた人は悶絶するんじゃないだろうか。
それくらいリアルで生々しいけど、それと同時にあの頃の
キラキラした瞬間も閉じ込めてあって、ひたすら沁みる。
そして、主人公たちのバンドが奏でるオリジナル曲の
名曲っぷり。映画パンフと一緒にサントラも買えばよかったな。