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kuro score >>> cross core !!!

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今月は(厳密には先月刊行分も含む)、終わりゆく作品と
これから始まって進み出す作品が重なり合う時季となった。
願わくは、すべての作品が作者の思う着地点まで無事に
到達し、納得のいく最後を迎えられますように。

■福満しげゆき『就職難!! ゾンビ取りガール』1巻 講談社
福満しげゆき最新作は、日常系ゾンビ漫画。これまで
『カワイコちゃんを2度見る』や『僕の小規模な生活』に
収録された「日本のアルバイト」と題する短編で繰り返し
描かれてきた、“ゾンビが日常に溶け込んでいる世界”が主題。
タイトルからも分かるように、今回は20代女子が主人公…と
言いたいところですが、基本的にはいつもの冴えない青年が
狂言回しとなって進行。身の回りをゾンビがうろついていても
みんなあまり気にせず、のん気に日々が過ぎてゆくのが
日本っぽいなあと思ってたら、第6話で事態は急変。福満先生が
憎んでやまないヤンキー系不良が集団でゾンビ化し、一気に
緊迫感がみなぎる。そこからの緻密かつ臨場感あふれる大捕物が
生活』のアクションシーンを彷彿させる、手に汗握る展開で
異様に面白い。しかもそんな怒涛の展開なのに、最後の締めが
ちょっと予想外というか、斜め上すぎるオチで。とにかく
福満先生の圧倒的なストーリーテラーっぷりや、ただの
ほのぼのエッセイ漫画家じゃあないぞという意志をあらためて
思い知らせてくれる一作。続きが気になるけど、2巻はたぶん
来年くらいだろうな。あと、あとがきに関しては、いつも通りか
それ以上に長くて、くだらなくて、こっちも最高です。