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kuro score >>> cross core !!!

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ほぼ毎年講談社、さらに言えば『アフタヌーン』系に
偏ってますが、今年はまだ分散した方か。漫画は
新規開拓しようと思っても、既に一作あたり数巻から
十数巻出てたりするから、なかなか手を出しづらい上
多くの人がお薦めしてるものが、案外ハマらなかったりで
なかなか難しい。それでも、たまに大当たりした時の
感動を思えば、新規開拓も意識的に続けようと思う。

1位:豊田徹也『ゴーグル
実に3年ぶりの刊行となった、豊田徹也短編集。
収録された6編のうち5編は、掲載誌で既読でしたが
こうやってまとめて読むと、あらためて見えてなかった
つながりに気づいたり、統一された独特の空気感にじっくり
浸れて、至福のひと時を過ごすことができた。ほんのり
明るい空の下、乾いた風が過ぎゆく中で、軽口をたたきながらも
ブレることなく、一歩一歩前に進む彼らの姿は、優しく眩しい。

2位:五十嵐大介『海獣の子供』5巻
ついに壮大な海洋活劇も最終巻。
1~3巻くらいまでは普通の漫画っぽさも残してたけど
最終となる5巻は、もはや漫画という形式に囚われず
作者の脳内イメージを直接紙に封じ込めたような海洋
曼荼羅状態。五十嵐先生には、エンターテインメントを
振り切った作品を、いつか思う存分描いてほしい。

3位:岡本健太郎『山賊ダイアリー』2巻
半猟半画生活を送る作者が描く猟師ライフ。田舎育ちゆえ
田舎暮らしに微塵の興味もなかった自分さえ魅惑されるほど
猟師生活を生き生きと描写。身近にあるはずなのに、知らない
世界を覗き見るのって、なんでこんなに楽しいんだろう。あと
漫画の絵は「上手い」と「巧い」が別物だと深く実感。決して
上手くはないのに、食事シーンがあれほど美味しそうなのは
自分が見て感じた世界を明確に伝える巧さがあるからなんだろうな。

4位:福満しげゆき『僕の小規模な生活』6巻
前巻に続いて、回想編です。
エヴァとか桐島見たら、学生時代の自分を思い出して
凹んだなんて意見をよく見かけましたが、どう考えても
痛いのはこっちです。思春期の自意識過剰のこじらせ方で
福満先生の右に出る者などいないのです。そして三十路を
越えてもなおこじらせ続けるのが、福満先生クオリティ。
一生ついていきます。でも、妻がかわいすぎるのは許さない。

5位:九井諒子『竜のかわいい七つの子
日常にちょっぴり異界が混じり込む、平熱ファンタジー。
前作がややドライだったのに比べ、今作は全体的に
柔らかくなった印象。出てくる人がみんな優しくて
不器用なんだよね。それゆえ思い悩むことも多いけど
どの話も最後は綺麗に落ち着くから、読後感がいい。